骨は毎日「リフォーム」されている!骨代謝のしくみ
骨は「成長期に伸びるだけ」と思われがちですが、実は一生のあいだ、古い骨を壊し新しい骨につくり替える「骨代謝」をくり返しています。骨代謝を担うのが、次の2つの専門細胞です。

| 骨芽細胞 | 新しい骨の土台をつくり、そこにカルシウムなどのミネラルを沈着させて(骨形成)、骨を丈夫にします。 |
| 破骨細胞 | 古くなった骨を壊して(骨吸収)カルシウムを血液中に放出します。 |
成長期の子どもでは「骨形成(つくる力)>骨吸収(壊す力)」で骨量がぐんぐん増加します。しかし、大人になるとバランスが取れ、加齢や栄養不足、運動不足などで「壊す力」が上回ると、骨は次第に弱くなってしまいます。このため、骨を丈夫に保つには、骨代謝を支える「骨の材料」と「助っ人となる栄養素」を毎日の食事でしっかり摂ることがとても大切です。
「折れにくい骨」の構造とは?硬さとしなやかさの秘密
骨を“硬い棒”のように思っていませんか?しかし、実際の骨は、軽くて丈夫な鉄筋コンクリートのような精密な構造をしています。コラーゲンが骨のしなやかさを生む土台となり、そのすき間を埋めて、骨の硬さを生んでいるのが、カルシウムを中心とするミネラルです。
重量比では、カルシウムを主成分とする無機質成分(ミネラル)が約70%、有機質成分(コラーゲン)が約20%を占めています。

| 骨の要素 | 役割 | 主な栄養素 |
| コンクリート(ミネラル) | 土台のすき間を埋め、骨の硬さ、強度を生む(骨塩) | カルシウム、マグネシウムなど |
| 鉄筋(コラーゲン) | 骨のしなやかさ、柔軟性を生む土台(骨基質) | たんぱく質 |
つまり、カルシウムとたんぱく質(コラーゲン)がそろってはじめて、強度としなやかさを持つ、強く折れにくい骨ができるのです。どちらか一方だけでは不十分で、特に成長期は、カルシウムだけでなく、骨の土台となるたんぱく質も意識する必要があります。
骨づくりに不可欠!「骨のゴールデン・トライアングル」
また、健康な骨づくりのためには、これらが効率よく働くためのサポート役となる栄養素が欠かせません。特に重要な3つの栄養素を「骨のゴールデン・トライアングル」と呼びます。

| 栄養素 | 役割 | 豊富に含む主な食品 |
| カルシウム | 骨の主要な材料。硬さの元。 | 牛乳・乳製品、小魚、小松菜 |
| ビタミンD | 腸でのカルシウム吸収を促進。血液中の濃度を保つ。 | 鮭、サンマ、干ししいたけ(日光浴でも生成) |
| ビタミンK | 骨のコラーゲンを活性化し、カルシウムの沈着を促進。 | 納豆、小松菜、キャベツ |
この3つがそろってこそ、“骨のゴールデン・トライアングル”が完成します。これら3つをセットで摂取することで、カルシウムを「摂る」「吸収する」「骨に定着させる」という流れがスムーズに進みます。
さらに骨を支えるサポート栄養素
| 栄養素 | 役割 |
| たんぱく質 | 骨の土台(コラーゲン)の材料。骨量や骨密度を高める。 |
| マグネシウム・亜鉛 | カルシウムの働きや、骨の代謝酵素の働きをサポート。 |
| ビタミンC | コラーゲンの生成を助ける。 |
逆に、カルシウムの吸収を妨げる栄養素もあります。リンは過剰に摂取すると、体内でカルシウムと結合してリン酸カルシウムになり、吸収を妨げる要因にもなります。加工食品や清涼飲料水などに添加物として多く含まれているので、摂りすぎには注意しましょう。
カルシウムは「摂る量」より「吸収率」がカギ!
カルシウムは体にとって欠かせない栄養素ですが、残念ながら食品から摂取した分がすべて吸収されるわけではありません。食品の種類によって吸収率が大きく違うことに加え、どのような形で摂るかも重要です。

カルシウムを体内で効率よく吸収するためには、カルシウムの「イオン化」が大切です。カルシウムはもともと炭酸カルシウムやリン酸カルシウムなど、ほかの物質と結びついた形で存在しており、そのままでは水に溶けにくい性質があります。

ところが、胃の中の酸によって分解されると「カルシウムイオン」になり、水に溶けて吸収されやすくなります。この「イオン化」されたカルシウムが、小腸で身体に取り込まれやすくなるのです。つまり、水に溶けやすいカルシウムほど、胃でイオン化しやすく、結果として吸収率が高くなると考えられます。
水に溶けやすいカルシウムとは?
なかでも、水溶性の高いカルシウムとしては、「L型発酵乳酸カルシウム」があります。L型乳酸カルシウムは、植物由来の糖質を原料に、乳酸発酵の製法により作られたL型乳酸と結びついたカルシウムで、WHO(世界保健機構)、FAO(国連食糧農業機関)等の国際機関でも、その高い安全性が評価されています。

リン酸カルシウム(牛・魚骨粉等に含む)の約3800倍、炭酸カルシウム(貝、卵殻等に含む)の約6800倍も水溶性に優れています。
【まとめ】栄養と運動で骨は毎日生まれ変わる
骨は生きており、日々つくり替えが行われています。「骨を強くする」とは、一度に何かを足すことではなく、日々の食事と生活習慣の積み重ねです。

1.食事:たんぱく質と「骨のゴールデン・トライアングル」(カルシウム、ビタミンD、ビタミンK)を意識したバランスの取れた食事を。
2.運動:骨に物理的な刺激を与える適度な運動(ジャンプなど)は、骨芽細胞を活性化させ骨の形成を促します。
栄養と運動の両輪で、今日から“未来の骨”を育てていきましょう!

監修:佐藤 彩香(株式会社 白寿生科学研究所 管理栄養士)
管理栄養士、睡眠健康指導士。企業や保育園で栄養カウンセリング、献立作成、栄養計算、店舗運営を経験し、その後独立。実践型の栄養サポートを行い、プロアスリート~スポーツキッズはもちろんダイエット希望や体質改善希望の方など累計一万人を超える人々と関わる。現在はアスリート栄養サポート、専門学校非常勤講師、セミナー講師、レシピ開発なども行いながら、「あなたのかかりつけ栄養士」として活動。
高カルシウム飲料「カルロン」でコツコツと骨づくりを!
骨がもっとも発達するのは、成長期。この大切な時期に、骨の材料である「たんぱく質」と、吸収効率の高い「カルシウム」を毎日確実に摂取することが、将来の健康な骨づくりにつながります。
とはいえ、毎日の食事だけで理想的な栄養素と必要量をまかなうのは簡単ではありません。そんなときは、吸収効率のよいカルシウム飲料を上手に取り入れるのもおすすめです。
「カルロン」は、水溶性の高い「L型発酵乳酸カルシウム」を配合し、カルシウム300mg配合した高カルシウム飲料です。手軽においしく飲みながら、「骨のゴールデン・トライアングル」で、お子さんの骨貯金をはじめませんか?
